自己理解(総合科目) of 青山学院大学 杉谷ゼミナール


In order to design the future,
we study higher education.

印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |


青山学院大学教育人間科学部教育学科 杉谷研究室は、
新たな高等教育のあり方を探求するゼミです。

sagami3.png

自己理解(青山スタンダード・総合科目)(相模原キャンパス開講科目)

杉谷 祐美子・友野 清文・新田 司
1~4 年対象 前期/後期2単位

副題/Subtitle

「大学生としての学びの意味 ―現在の社会と教育から自分を考える―」

授業の到達目標及びテーマ/Course objectives and Theme

  みなさんはどのような目的をもって「大学」に進学し、なぜ今この「青山学院大学」という場で学んでいるのでしょうか。
  わたしたちの講義では、この問いをみなさんにとって最も身近な存在である「大学」、「学校」、「教育」を通して検討していきます。現代の大学・学校の特性、課題、そして社会との関わりを理解することによって、経験的に知りうることから一歩距離をおき、大学・学校そして自分をまずは客観的にとらえなおしてみましょう。そして、現代社会が大学や学生に求めている課題を考えるとともに、自分がなぜ大学で学ぶのか、自分自身の位置づけや目的意識を明確にしてもらいたいと思います。
  この授業では、自己を理解することの意味を認識し、大学生活の意義を探求する態度を見いだすことを目標としています。また、新しい視点・考え方を柔軟に受け入れ、自分の考えを相対化する力の基礎とともに、今後の人生選択において、必要な情報を獲得し自ら判断していける能力の基礎を身につけることを目指しています。
  授業は三人の教員が順番に教室を回って、講義を行います。担当教員はいずれも教育学の専門家ですが、同じ対象を扱いながらも、独自の観点からアプローチすることによって、三者三様の持ち味を出しています。時に意見を異にするかもしれませんが、それも物事は多面的に理解できることをみなさんに学んでもらいたいからです。
  大学での学びは、正解はひとつではありません。「自分」にとってどのような意味があるのかを念頭におきつつ、主体的に問題を考えることこそ、大学の学びといえます。わたしたち教員はあくまでも、そのための材料を提供するにすぎません。「自分とは何か」といった難題を一緒に考えながら、みなさん自身が自分なりの答えをみつけだすお手伝いができればと願っています。

講義概要/Course description

「大学生としての自己 -「これから」の自分を考える-」: 杉谷 祐美子

  日本では戦後60年間で、10人に1人が大学・短大に進学する時代から2人に1人が進学する時代へと移り変わりました。もはや、大学への進学は特別なこととは思われなくなっています。私のパートでは、そんな当たり前の「大学生」としての今をみつめなおします。進学率の変化を指標に、大学生の意識や行動、カリキュラム、キャリア形成と就職などに注目して、大学・学生の変容と現在を国際比較の観点も含めて検討します。「大学生」である自分は社会とどのように関わっているか、今後大学生活をどのように過ごしたらよいのか、一緒に考えてみてください。この授業を一つの手がかりにして、「これから」の自分を築いてもらえれば嬉しく思います。

授業計画/Lecture plan

「大学生としての自己 -「これから」の自分を考える-」: 杉谷 祐美子

 1.誰のための大学か
       新制大学の理念/教育機会の拡大/生涯学習社会の構築
 2.大学生は「学生」か
       教養主義の衰退/モラトリアム/大学の学校化
 3.大学で何を学ぶか
       学歴から学習歴へ/教養教育と専門教育/産業界が期待する人材
 4.大学で自分はみつかるか
       青年期の変質/キャリア意識/自分さがし
 5.まとめ

成績評価方法/Evaluation

  評価は出席と平常点(授業中の課題提出)によって行います。定期試験ならびに期末レポートは実施しません。

教科書/Textbooks

  教科書はとくに指定しません。

参考書/Reference books

  参考文献等は教場にて随時紹介します。

その他/Others

  大学生としての自覚をもって、主体的に授業に臨んでください。また、受講希望者は初回のガイダンスに必ず出席するようにしてください。